カイ・フランクがデザインした、Kilta/キルタ。
製造期間は1953年~1975年。先輩です!!
現在のティーマの原型になっているモデル。カイ・フランクの作品の中でも、
このキルタが評価されているポイントは、カップはマグカップとしても使うことができ、
ソーサーには溝が無く、ソーサーもそのままプレートとして使える、という画期的なものでした。
なんてスマートな発想!!!
そして・・・この形状はアラビアのパラティッシなどにも生きています。
今まで気になっていたバックスタンプが無い!というポイントも、今回改めて調べて納得しました。
キルタも、ルスカと同じ。仕上げの上からスタンプを押して、ARABIAの名を入れていたそうです。
白文字スタンプですね。そして、もれなく・・・悲しいのですが、洗っているうちに消えてしまうのですね。
という事で、今回入荷しているキルタはスタンプも消えている為、古いものだと再認識できました。
キルタとして発売されていた当時は、原料も陶器で、ティーマは原料が磁器になり、
個体差がありユニークなのは、陶器のキルタですね。
キルタには、釉薬に濃淡があったようで、KILTA GRAZEと呼ばれる独特な釉薬を使用していたそうです。
そこで、磁器には見られないような釉薬の濃淡が出てきます・・・淵の部分だけブルーが明るい。
味わい深い個性がありますね。
以前、テラヴィーバのMinnaさんが、いろいろな釉薬にトライするにあたり、
昔のアラビアがうらやましいと、話していたことがあります。
『実は、昔、アラビアには "6th Floor" にデザイナーの描いたデザインを仕上げてくれる
釉薬担当の専門チームが居たそうで、私にはそのチームが居ないから、
イタリアまで釉薬を勉強に行ったわ・・・』と。 そうなの?! 知らなかった!!!
なんだか、『6th FLOOR』っていう、響きがかっこいい!!
昨年の、フィンランド展でも、一番ワクワクしたのは、あ、個人的にですが、
アラビア社のマークが入った・・・焼き色見本。 もう、無駄に集めたくなりました♪
フィンランド展の想い出話をしても、このポイントで話が盛り上がる方には、まだ出逢えていません。。。
陶器の焼き色見本です。少し細長い、ドミノの札のような・・・。
いずれにしても、そうか。
磁器と陶器も素材が違うので、色を付ける方法も、使う釉薬も、時代と共に進化(変化)して
いるので、なかなか当時の製法のまま・・・という訳にはいきませんよね。
なんて、思ってみたり。
また、聞きたいことが出てきたら、ARABIA社に質問してみたいと思います♪♪